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器楽アンサンブルで幕を開けた演奏会は、日本情緒あふれる楽曲構成だったので受け入れられるか心配していました。しかし、器楽演奏後、満席となった客席からの拍手はなかなか鳴り止まず嬉しい反面、次の合唱に備えていた私は段々と緊張し不安になっていました。当日ギリギリまで行っていたリハーサルを思い出しながら、いざ舞台へ。約30分ある演奏時間は一瞬で過ぎ、気が付けばアンコールも歌い終えていました。終演後、退場されるお客様から「ありがとう、素晴らしい演奏会だった」と言って頂けて、こちらも思わず涙ぐんでしまう場面もありました。たとえ言葉が通じなくとも、日本文化の一端をたくさんの人に伝えられたと思います。まさに『音楽は国境を越える』という言葉を肌で感じることができました。

また、異国の地での練習は想像以上に体力を費やす事でしたが、不安なときに支え、時に助言してくれた仲間たち……。人の温かさを改めて実感した1週間となりました。だからこそ、1人も体調を崩すことなく本番を迎え全員一緒に帰国できたと思います。

本番が終わってからの2日間は観光をしました。全員でバスに乗りブダペスト市街とセンテンドレを巡り、途中、刺繍の有名なお店でお土産を買いました。レストランでは弦楽器の演奏を聴きながら昼食を食べ、とても充実した時間を過ごす事ができました。

今回の演奏旅行で学んだ貴重な経験と沢山の感動、そしてお世話になった方々への感謝の気持ちを忘れることなく、今後に活かし励んでいきたいと思います。