月別: 2009年10月
第4回トライアルコンサート
オーディションで合格した学生がソリストとして澳门百利宫官网_百利宫赌场平台¥注册网址管弦楽団と共演する「第4回トライアルコンサート」が、2009年10月1日(木)川越キャンパスグランツザールにて開催されました。
このところ不安定な天候が続いていましたが、開演の18:30が近づくにつれてキャンパスは心地よい涼しさに包まれ、コンサートを祝福するかのように空が茜色に染まりました。
会場には学生はもちろんのこと、グランツザール友の会会員さまをはじめ多くの一般のお客様もお越しくださり、すばらしい雰囲気を作ってくださいました。
今回のピアニストは、大学3年次生のSさんです。曲目はベートーヴェン作曲「ピアノ協奏曲第3番ハ短調op.37」。全3楽章、演奏時間約35分を要する大曲です。
約2週間前に初めてオーケストラとの合わせを体験したSさん。この日の成功のために懸命に努力を重ねてきました。
コンサートは作曲の新曲発表、ヴァイオリン協奏曲、オペラアリアと続きます。どの演奏も本番の高いテンションの中で、すばらしい感動を与えてくれました。作曲者もソリストたちも、無事に演奏が終わった安堵と満足感で笑顔が自然とこぼれます。
いよいよ最後のプログラムとなるピアノ協奏曲です。
末廣誠先生の頼りがいのある指揮とオーケストラの温かい視線に見守られながら演奏が始まります。最初こそ、少し緊張気味な表情を見せていたSさんですが、まもなくオーケストラともすっかり息が合い、演奏に勢いがみなぎってきます。
第1楽章の長大なカデンツァ(ピアノの名人芸的な独奏部分)を堂々と弾き切り、第2楽章へ。重々しい性格の第1楽章とは対照的に、教会での祈りを思わせるような静かな楽章です。透き通った美しい響きが会場に満ちていきます。
第3楽章が終わるまで高い集中力は途切れることがなく、初めてのコンチェルトとは思えない立派な演奏が完結しました。
演奏を終えて大きな拍手に包まれたSさん。何度もカーテンコールに応えてステージに立つその姿は、キラキラと輝いて見えました。
お越しいただきました皆様をはじめ、このコンサートのためにお力添えくださったすべての皆様に、この場を借りて深く感謝申し上げます。